[]マスタリングのポリシー(その1)「専門学校時代の及川公生先生の授業」

チーフ・エンジニアの森崎です。

僕のマスタリングの基礎になっているのは学生時代、専門学校時代のある授業でのことです。講師はジャズの一発録りをポリシーにしている及川公生先生でした。一発録りなのでスタジオでの生演奏を2chダイレクトに落とす作業です。まずスタジオで生の演奏を聴きながらマイクを立て、マイクを通したサウンドをコントロールルームで聴き、最後にアナログテープにトラックダウンするというのが授業の流れでした。授業の最後に『それではアナログテープに落としながら聴いてみましょう!」ということになりました。今まで聴かせて頂いた音も最高で自分としては何の問題もないように思えましたが、どう変わるんだろう?

アナログを通った音がスピーカーから流れてきた時の感動は今も忘れることは出来ません。全然違う、細かく説明出来ませんが鳥肌が立つサウンドです。演奏が終わって先生が一言。『テープに録ったら音がかっこ良くなったでしょう、これが再現芸術というものです!』録音すれば情報量は少なくなっているはずなのに感動のレベルが違う!エンジニアって何てすごいことが出来る人なんだ!自分も音楽を通して人に感動を与える仕事をしたいと本気で思いました。

マスタリング作業でもマスター音源を16Bit、44.1kHzのCDフォーマットに落とせば、物理的な情報量は減ってしまいます。しかし、音源から演奏に込めたアーティストの魂、グルーヴ、エネルギーを引き出すことが出来れば、感動のレベルを下げずに一人でも多くの方に伝えることが出来ると信じております。


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