Saidera Mastering Blog

CDマスタリング、DSDレコーディング、ハイレゾ配信&ストリーミング。 サイデラ・マスタリングは、常に最新のテクノロジーとワークフローにより「伝わる音」の技術を提供します。

[]モニター改善策(その15)「音量を下げて確認する」

チーフ・エンジニアの森崎です。

MIXやマスタリングの確認にはスピーカー、ヘッドフォン、ラジカセなど色々なシステムで確認することはとても有効な手段ですが、それと同じぐらい音量を下げて確認することも大切です。
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音量が大きいと人は迫力があるように感じてしまいますが、小さい音量で聴いてみると思っているようには聴こえないことがあります。特にヴォーカルの音量、キックとベースのバランスなどは、少し小さめぐらいのほうが良くわかります。また、長時間の作業でも耳が疲れることはありません。

確認の方法としては、コンソールやモニターコントローラーにDIMスイッチがある場合はそれを押すと音量が下がります。もし無い場合はボリュームの位置に印をつけて下げて下さい。

チェックポイントは音量が小さくてもキックが聴こえるか?歌詞が聴き取れるか?ベースラインが聴き取れるか?メロとサビのヴォーカルバランスは?メインヴォーカルとハモ、コーラスとのバランスは?バッキングのギター、ピアノのバランスは?ソロのパートの音量バランスは?

音楽のバランスがばっちりになったら、今度はEQやCOMPでのレンジ、帯域のバランス調整を行ないます。低音が多すぎないか?高音が強すぎないか?COMPをかけすぎていないか?といったことを順番に確認してOKだったら、普段の音量で確認してみます。そうするといつも以上に迫力のある音像の大きなサウンドになっているはずです。