[]P&Gフェーダー
チーフ・エンジニアの森崎です。
いろいろな機材を使用してマスタリングをするのも好きですが、
自分の特徴を一番出せるのがシンプルな機材による素材を生かしたマスタリングです。
最近、持ち込んで頂くマスターはプロツールスなどでしっかりと作り込まれている作品が多く、
バランスがとてもいいです。
バランスがいいということは曲ごとの音量バランスとほんの少し必要なニュアンスをプラスすれば、
最高のサウンドに仕上がります。
余計なものを通さなければ音の鮮度、勢いは圧倒的にあります。
ロックだったら疾走感、R&B;だったらグルーヴ感が違います。
ほんの少しのニュアンスを足すには、コンバーターやケーブルの選択を基本としていますが、
アナログ感をプラスしたい場合はP&G;フェーダーが大活躍してくれます。
このフェーダーはSSLやNEVEのミキシングコンソールでおなじみのフェーダーです。
例えばデジタルのみで作業した作品で音の密度を上げたい場合、高域の滑らかさを出したい場合は、
これを通すだけでばっちりなサウンドになります。
アクティブではなくパッシブのところがまたいいですね。
キャラクターやバランスが変わらずにプラスアルファのサウンドを付加出来ます。
もちろん、入力レベルなど企業秘密なところがありますね。