Saidera Mastering Blog

CDマスタリング、DSDレコーディング、ハイレゾ配信&ストリーミング。 サイデラ・マスタリングは、常に最新のテクノロジーとワークフローにより「伝わる音」の技術を提供します。

[]MR-2000Sを使ってみよう!(その7)「置き方で変わるサウンド」

チーフ・エンジニアの森崎です。

MR-2000Sを使いこなしのポイントは置き方です。ラックマウントにするのか直置きにするのか2つの選択がありますが、僕は直置きで使っています。

その方がより自然なサウンドを再生することが出来ますので。置き方は市販のインシュレーターなどは使わずに30㎜のバーチ合板の上に置いています。ラックの板が薄い場合は60㎝×45㎝、厚さ21㎜ほどのバーチ合板やシナ合板を敷くとサウンドが安定します。

最近ではスパイク型のインシュレーターも増えていますが、このインシュレーターを使うと機材に伝わる振動を切るには向いていますが、サウンドがドンシャリ傾向になりやすくレンジが広いDSDには向きません。使うのであれば円柱型の鉛のインシュレーターなど、中域の密度が上がるタイプとの組み合わせが良いです。鉛のインシュレーターも上下に1㎜厚のゴムシートを貼ると金属特有のピークを抑えることが出来ます。

また、大理石のボードなど硬質の材料の上に置く場合は、大理石のボードを3㎜厚ほどのゴムシート、コルクシートなどを5㎝角に切り、それぞれの4隅とボードの真ん中の5点置きにすることをお薦めします。ボードを浮かすことで振動を抑える効果とゴムやコルクを挟むことで、サウンドをナチュラルにする2つの効果があります。ゴムとコルクはサウンドが異なりますのでお好みで選択して下さい。インシュレーターの置き方は、前2点後ろ1点の3点置きが一番低音が出ますが、ガッツがある低音を出すには5点がベストです。

ラックマウントする場合、ネジを4本使う場合と下側のみ2本使う場合ではサウンドが異なります。レンジと奥行を出すには下側2本止め、まとまりが合ってガッツのあるサウンドには4本止めが良いですよ。(これらは全ての機材で応用出来ます)