[]音の厚みを表現する(その3)「様々なニュアンスをEQで」

チーフ・エンジニアの森崎です。
本日はEQで色々なニュアンスを表現するテクニックをお話しします。

「アナログ感」とは中低域の厚みと倍音、耳に心地よい歪みだと僕は思います。これらをデジタルで表現するには120Hzと1.2kHzがポイントです。この帯域を少し強調することで厚みと切れのある低音を作ることが出来ます。

4kHz〜8kHz辺りを強調するとヴォ−カルに「艶」をプラスすることが出来ます。また子音が強く聴こえる時にはこの帯域を少し抑えることで対策出来ます。この時Qは狭くして下さい。広くすると声の基本成分まで影響してしまいます。

「透明感」のあるキックの音にするには20Hz〜30Hzの超低域をほんの少し強調します。キックのアタック成分を弱めるには50Hz〜80Hz辺を少しだけ抑えます。

サウンド全体に「エアー感」が必要な時には10kHz辺からシェルビングEQで持ち上げます。中域の密度を上げたい時にはシェルビングEQで抑えるのが良いでしょう。

EQはどの帯域もブーストとカットで陰陽の関係があります。サウンドを良く聴き最小限の補正でバランスを整えるとオリジナルミックスのサウンドを生かしたままニュアンスを表現すことが可能です。