[]位相について(スタジオ編)
チーフ・エンジニアの森崎です。
位相とは電波や電流が発生する周期的な波形のうち、
同じ地点に相当する個所を測った位置や状態のことですが、
スタジオで位相といえば正相、逆相や音のフォーカスのことを指すことが多いです。
「スピーカーケーブルが逆相だよ」
「SNの裏は逆相の方がいいね」と言ったり、
Kickやヴォーカルがきっちり真ん中で聴こえる時に、
「位相が合っていますね」と言います。
エンジニアは感覚的に音が前に出てフォーカスが合っているサウンドを体で覚えていて、
そのフィーリングを表現するために『位相が合っている」という言葉を使っています。
現場では本来の意味とは少し違った使われ方をしていますので、
位相はスタジオ用語になりつつあるのではと思いました。
電気工学やオーディオの分野の方とお話しする時には、
注意が必要な言葉ですね。