Saidera Mastering Blog

CDマスタリング、DSDレコーディング、ハイレゾ配信&ストリーミング。 サイデラ・マスタリングは、常に最新のテクノロジーとワークフローにより「伝わる音」の技術を提供します。

[]モノとステレオの聴かせ方

チーフ・エンジニアの森崎です。
本日はモノ(センター成分)とステレオ成分の聴かせ方についてです。

ヴォーカルとドラム、ベース、ギター、キーボード、シンセが入っている楽曲をイメージして下さい。MIXする時にセンター成分として扱うことが多い音はヴォーカル、キック、スネア、ベース、(ハイハット)、ソロ楽器など。ステレオ成分として扱うことが多い音はピアノ、エレキピアノ、エレキギターアコースティックギター、シンセなどですね。

マスタリングではTD作業のように音を個々に調整することは出来ませんが重なり合っている音を整理することで楽器をクリアーに聴かせることが可能になります。特に大切なのはセンター成分のヴォーカルの抜け、ベースとキックの聴かせ方です。それぞれをハッキリ聴かせることが出来れば、無理に音量を入れることなく聴感上大きく聴かせることが可能になります。

また、ステレオ成分の楽器は広がりを表現します。この場合はリバーブで響きを加えるのではなく音の定位を効果的に使った聴かせ方です。左右の音の聴こえ方はパンポットで振り分けた楽器の定位と大きく関係しています。例えば一番端に定位させているAGtrやシェーカーのアタックを引き出すことでステージが広がったような音場感を表現することが可能になります。さらにバッキングの楽器もギターを出すか、ピアノを出すかでサウンドのグルーヴを変えることが出来ますよ。