[]KORG MR-2000Sを使ってみよう(その8)

チーフ・エンジニアの森崎です。
本日はマスタリング時のDSDフォーマットについてお話ししたいと思います。

DSDのサウンドの特徴はナチュラルで抜けのいい音ですが、サンプリング周波数が5.6MHzと2.8MHzでは若干ですが質感が異なります。

広がり、奥行きを重視するなら5.6MHz、パンチがありサウンドがまとまるのが2.8MHzです。ジャズやクラッシックなどアコースティックなサウンドには前者、J-POP、R&B;など打ち込み音源とヴォーカルには後者が合いますね。PCMの音源をDSDにアップコンバートして作業する場合にこの2つを使い分けています。

立ち会いマスタリングの時にDSDにアップコンバートすると「歌の音像が大きく聴こえるようになりました」という意見を頂きますが、DSDはサウンドにピークが少なくPCMよりレベルが大きく出来ることと声がナチュラルで抜けてくるからです。声に輪郭を付けなくても抜けるので中低域をしっかり出した音作りが可能になります。

ただし、すべての音源でDSDアップコンバートが出来るとは限りません。例えばPCM音源でレベルがギリギリ入っている場合、DSDにアップコンバートする際に歪みが目立ってしまうことがありますのでその場合はPCM音源のままで作業しています。どのフォーマットで作業するかよりも最終的な仕上がりを一番に考えてマスタリングしています。

僕自身、PCM独特のタイトさとアタック感も好きなのでDSDとPCMはジャンルによって使い分けています。DSDにアップコンバートするとPCMのサウンドも再確認出来るので選択肢が増えることでより緻密な音作りにつながりますね。

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