Saidera Mastering Blog

CDマスタリング、DSDレコーディング、ハイレゾ配信&ストリーミング。 サイデラ・マスタリングは、常に最新のテクノロジーとワークフローにより「伝わる音」の技術を提供します。

[]KickのEQ

チーフ・エンジニアの森崎です。
本日はみなさまからリクエストが多かったキックのEQについてお話しします。

僕の場合、キックの音作りは2通りあります。
1) ロック系のトンという芯のあるタイトなキック
2) R&B;などのドンという柔らかくベースの要素も兼ね備えたようなキック

もちろんジャンルに合わせて音作りしていきますがポイントは50Hz辺りのEQ、100Hz辺りのEQ、そして25Hz辺りのローカット、この3つの組み合わせです。

1) の質感なら 50Hz<100Hz
2) の質感なら 50Hz>100Hz これが基本です。

低域の透明感が必要なら25Hzより下の周波数から、抜けよりも厚みが必要なら25Hzよりも上の周波数からローカットすればバッチリだと思います。若干レンジが狭くなりますがラジカセなど小さなスピーカーで聴いた時に前に出るサウンドになります。

PS.
まず最初にオリジナル音源を聴いた時に全体的に低域が多いかな?と思ったらマルチバンド・コンプで低域をあらかじめ少しカットしておくとその後のEQの作業がスムーズに出来ますよ。