[]MIX音源のイメージ

チーフ・エンジニアの森崎です。

前回、マスタリングの仕上がりイメージをここで解説しました。
TWなどでも反響いただきましたが(ありがとうございます)、目には見えない音のイメージを図形に例えてみると判りやすいですね。お気づきかと思いますが、この図形は、TD済み音源(MIXED MASTER)としてもイメージできます。それぞれのMIXから、どのようにマスタリングを仕上げることが可能かを解説してみましょう。

ORIGINAL MIXからは、A〜Gのすべてのマスタリングの処理が可能です。
ORG→A〜G

AのMIXは、音量がギリギリまで入っています。音像が大きく輪郭がハッキリしたMIXです。音がドライですべてがしっかり前に出てくるようなサウンドです。このMIXからアナログ機材や、ケーブルで艶や倍音をプラスしてB、Cが可能です。更にヴォーカルの音像を大きく仕上げることでEに近づけることも出来そうです。DSDデータにアップコンバートして音の透明感を引き出し、ADコンバーターにワードクロックを入力しリズムをタイトに仕上げる方法もあります。
ORG→A
A→B
A→C
B→E
C→E

DのMIXは音像が大きく奥行きがあります。音圧よりも響きがきれいなサウンドですね。
このMIXのヴォーカルを強調し、輪郭を少しハッキリさせればEの仕上げが可能です。
ORG→D
D→E

F、GのMIXは、音量も十分入っているので基本的にそのままの状態をマスタリングで仕上げるのがベストです。ただし「そのまま」というときこそ、ケーブルなどの選択が重要になります。微妙にAD、DAコンバーターやケーブルでニュアンスを変えることで、最終的なキャラクター付けが出来ます。ただしこのサウンドからA、B、C、D、Eのようなサウンドを作ることは難しいですね。

いかがでしょう?ナチュラルな音から太いサウンドは作れても、その逆は難しいこととが分かります。
料理に例えると下味の加減でどのように料理するかの幅ができます。はじめから濃いソースなどにつけ込んでしまうと、味に変化を付けるのは難しい。サバ味噌からシメサバには戻れません。ORG(刺身)→D(コブ〆め)→F(煮付け) この逆はできない。

マスタリングだけではなく、レコーディング、ミキシング、オーディオのバランス、エンジニアの音作りの特徴。もっと飛躍して、よく行く定食屋の味付け談議、インターン君が大人に成長して行く過程など、いろいろなコミュニケーションに応用出来ます。スタジオ以外でもどんどんこのカードを使ってみてください。Fまで行ったら職業はロックです。ちょっとしゃべりすぎました。


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