[]dB Technologies4496 SYSTEM:ラインケーブル・ADC徹底視聴予習編(その1)
チーフ・エンジニアの森崎です。
今回より、2月15日のサイデラ・モーニングセッション#034「アンコール開催!マスタリングセミナー -ラインケーブル・ADコンバーター徹底視聴-」で視聴するものを、シリーズでレビューします。(その1)はdB Technologies dB4496SYSTEM(現 LAVRY Engineering LE4496)。
[4496フレーム(シャーシ)]
90-240VAC対応の電源(出力電源ノイズフィルター内蔵)と2chユニットを4モジュール挿入可能なスペースで構成されています。dB4496はモジュールM・DA-824(2ch DAコンバーター)、M・AD-824(2ch ADコンバーター)、M・BY2(アップサンプル/ダウンサンプル・コンバーター)、M.PREAMP(2chマイクプリアンプ)、を様々に組み合わせる事が出来ます。
[M・DA-824(2ch DAコンバーター)]
サンプリング周波数44.1kHz〜96kHz、24Bit対応。クロックモードはWide Lock(バリスピード対応)、Narrow Lock(固定レート)、Crystal Lockの選択が可能。Crystal Lockは入力時のデジタル信号からほとんどのジッターを排除出来る高性能なクロックです。
[M・AD-824(2ch ADコンバーター)]
サンプリング周波数44.1kHz〜96kHz、24Bit対応。それぞれのユニットを同じパラメータに設定するマスターモードと、それぞれ独立した設定が出来るスレーブモードがあります。その他ADコンバーターを強くドライブするAnalog soft saturation(歪まずにピークを丸める処理)とテープサチュレーションをエミュレーションしたDigital soft saturation機能もあります。
サイデラ・マスタリングでは1.DAC8ch 2.DAC8ch 3.ADC6ch+サンプリングレートコンバーターの3ユニット所有しています。サウンドは暖かみ、艶、アナログ感があります。木綿の肌ざわりのような心地いい風合いがプラスされます。4kHz〜8kHzあたりがほんの少し持ち上がるので、声の輪郭がはっきりして、歌詞がしっかり聴こえます。また、ギターのエッジ感がとても心地いいですね。中低域に厚みのあるチューブアンプの質感もバッチリ表現してくれます。ジャズではサックスやトランペットのブレス、指使いなど細かなニュアンスまでリアルに表現出来ますね。オケとボーカルのバランスはボーカル寄り。リズムのバランスはキックよりもベース中心です。曲によっては低域の特定の周波数が盛り上がるので注意が必要です。
音場感、広がりより演奏のグルーヴをダイレクトに音楽的に聴かせるコンバーターです。
青いフロントパネルが印象的な4496ですが、dB Technologies(Lavry Engineering)のADC/DACには4496のBlueの他、Gold/Blackのシリーズがあり、NYのStarling Soundはじめ多くのスタジオで使用されています。サイデラ・マスタリングのモニター用DAコンバーターもGoldのDA-924です。Lavry EngineeringのHPに「Saidera Mastering」しっかり名を連ねています。→→こちら
THE "LavryBlue" Conversion System
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