Saidera Mastering Blog

CDマスタリング、DSDレコーディング、ハイレゾ配信&ストリーミング。 サイデラ・マスタリングは、常に最新のテクノロジーとワークフローにより「伝わる音」の技術を提供します。

[]プリセットの有効活用とさらにサウンドを追い込む

チーフ・エンジニアの森崎です。
本日はデジタル機材/プラグインのプリセットを活用するポイントです。

僕は機材のプリセットを積極的に使います。僕の場合TC Electronic System 6000やADC/DACなどで。新しい機材を使うときまずはプリセットを切り替えて音を聴き比べます。プリセットはその機材の一押しのセッティングがメモリーされているので自分でゼロから音作りするよりも効果的です。

次にそこからさらにサウンドを追い込みます。パラメーターを動かして良いサウンドだと思ったら録音してみる。録音したサウンドはオリジナルとAB比較視聴しましょう。(「サウンド・キャラクターを見極める5つのポイント」参照)デジタル機材・プラグインはセッティングをメモリー出来るのでお気に入りのセッティングはどんどん保存していきます。

その際パラメーターと音質を詳細にノートなどに書き出します。120Hzを上げたらキックがどのように変化した、アタックタイムを遅くしたら音が太くなった、など。ノートを参照しながら音を聴いてみると徐々にそのパラメーターの意味を理解出来ます。

デジタル機材の使いこなしで大切なのはパラメーターの数字にとらわれず、出音を第一に考えること。パラメーターのフィーリングは機材ごとに違います。例えば機材Aでアタックタイムを30msにしたときのニュアンスが、機材Bでは50msにしないと得られないことはよくあります。サンプリング周波数やビット数の違いでかかり具合が変わることもあります。

音作りのときはパラメーターの数字ではなく自分の耳を信じてスピーカーに耳を傾けて音作りしてみて下さい。


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