Saidera Mastering Blog

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[]「ボーマス」開催中につき!ボーカロイド曲のマスタリング

チーフ・エンジニアの森崎です。

本日はボーカロイド曲のマスタリングについて。
人の声はアーティストごとにキャラクターが様々です。ジャンルや楽曲によってロックなら強く、バラードなら優しく、などニュアンスも異なります。それに対しボーカロイドの場合、声のキャラクターが基本的に決まっています。ニュアンスの違いもわずかなので、その特徴を理解することで確実にサウンドを仕上げることが出来ます。

<<ポイント>>
1. 歌とオケのバランスが大事!
2. 声の輪郭をはっきり、芯を出す!
3. サウンドのキャラクターはオケで作る!

<<解説>>
1. ボーカロイド倍音や歪みが少ないため聴感上の聴こえ方は小さいので、少し大きめに仕上げることで気持よく聴こえます。特に音数が多い楽曲、ロックなどはオケに埋もれやすいので注意。ミックスの段階でボーカロイドのレベルノーマルと、歌上げバージョンも作ってマスタリング時に聴き比べることをおすすめします。

2. 歌詞がはっきり聴こえるようにするには?ボーカロイドは人の声よりもレンジが狭いので10kHzなどの高域をEQしてもさほどの変化はありません。聴覚的に敏感な1kHz〜4kHz辺りの帯域を使って音作りします。声の芯は1kHz、輪郭は3kHz〜4kHzで強調。

3. まず最初にTC Electronic SYSTEM6000でのデジタルEQで、声の質感を整えます。それから楽曲をより魅力的に仕上げるためにAD/DAコンバーターなどの機材とケーブルを選択していきます。ポップスには明るく透明感のある音で、ロックは厚みと心地よいハーモニック・ディストーションをプラスして。オケをアレンジにふさわしい音に仕上げることで声の魅力をより引き出します。

この3つのポイントを抑えてマスタリングをするので、仕上がった作品は通して聴いた時の心地よさが違います。聴感上で歌のレベルをしっかり合わせ、楽曲のアレンジにふさわしいサウンドに仕上げることで曲のインパクトは大きく差が出ますよ。

プラグインのマスタリングで満足出来なければぜひお任せください!


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