Saidera Mastering Blog

CDマスタリング、DSDレコーディング、ハイレゾ配信&ストリーミング。 サイデラ・マスタリングは、常に最新のテクノロジーとワークフローにより「伝わる音」の技術を提供します。

[]ある日のマスタリング風景(その1)「イントロダクション」


チーフエンジニアの森崎です。このところ、個人で音源制作をしている方などからミックスのこと、モニター環境のことなどの相談を受けながらマスタリングすることがとても多くなりました。マスタリングスタジオを身近に感じてもらえているのだと思うといいことだと思います。今回から、先日はじめてマスタリングでご一緒したとあるアーティストさん(Aさんとしておきます!)との、マスタリング中のやり取りとプライベートスタジオの改善策などを何度かに分けてまとめていきます。

<まずは音源の確認から>
Aさん:はじめまして!本日はよろしくお願いします。
森崎:はじめまして!こちらこそ楽しみにしていました。

Aさん:今日は僕の音源について色々アドバイスしてもらえたらと思っています。自宅の作業環境についても改善すべきところがあればお願いします。
森崎:了解しました。自宅スタジオの音を手軽に改善する方法がいくつか有りますので後で詳しく説明します。それでは早速ですが音源を聴いてみましょう!

Aさん :こちらのオーディオファイルになります。アンビエント系の曲を作っています。オーディオI/Oは何を使用していますか?
森崎:ミックス音源再生用はAVID Pro Tools 10とRME HDSeP AESというPCI-Expressでマウントするタイプのインターフェースを組み合わせて、そのAESアウトをPrism Sound
ADA-8でDAしています。

Aさん:Prism Soundの音はとても興味があります。
森崎:それは良かったです!僕はPrism Soundが大好きで特にDAコンバーターは必ず試しています。後で他にも色々な機材やケーブルの音の違いを聴き比べてみますね。こちらがPro Toolsから再生したオリジナルのミックス音源です。

Aさん:こんなに色々な音がクリアに聴こえるんですね!音の広がりはいかがですか?
森崎:音の広がりは十分にあります!シンセの重なりを聴こえやすくしたらもっと良くなりますよ!

Aさん:そこなんですよ!自宅のDAWだけの環境で作業していると奥行きを再現するのがとても難しいんです。この音のうねりをもっと表現できたら感情的な盛り上がりが全く違ってくると思うんです。
森崎:リスナーへの音楽の伝わり方が変わりますよね。奥行きや空気感を出すにはいくつか方法があります。こちらは実際にマスタリングの機材を通しながら聴き比べをしていきましょう。マスタリングでは音源の情報を最大限に引き出すことが重要ですが、それにはまず音源を隅々まで客観的に確認する必要があります。そのためにシビアに視聴できるモニター環境を整えることもとても大事なんですよ。

(その2)につづく...


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