[]ミックスマスターのレベル(その1)「聴感上大きく聴こえるサウンド」

チーフエンジニアの森崎です。

ミックスマスターの入力レベルについて何度かに分けて連載します。
(その1)「聴感上大きく聴こえるサウンドとは?」

ミックスの段階で音量(音圧)を大きく入れてミックスマスター(2MIX)を仕上げなければ製品CDの音量を大きくできないと思っている方もいるようですが答えは「NO!」です。ミックスで入れるべき音量レベルはジャンル等によっても様々ですが、大切なことはメーターの振れではなく聴感上の音量レベルが大きく聴こえるミックスに仕上げることです。

音響ハウスでのアシスタントの時代から現在に至るまで、聴感上大きく聴こえるサウンドの体験は沢山あります。例えばNEVE 1073、Fairchild 670、アナログテープレコーダーSTUDER A820など。これらの機材を通すだけで音の密度、音像の大きさ、エネルギー感が増して聴こえます。コンソールから全く同じミックスをDATで録音/再生するのとアナログハーフインチで録音/再生するのでは、メーター上の(電気的な)レベルは同じでも後者の方がより大きく聴こえます。

違いは何なのか?それは
1.中低域の厚み
2.ハーモニックディストーション
です。

1.アナログハーフインチテープAMPEX 456はテープスピード76cm/sの再生でテープレコーダーの100Hz/1kHz/10kHzを0dBに調整しても50Hzは1.0dB前後、15kHzは0.3dB前後大きく再生されます。そのためアナログテープに録音するとオリジナルの音源よりもより低域がファットに再生されます。
2.さらに入出力のアンプ部やテープコンプレッションなどでハーモニックディストーションが加わり輪郭がハッキリしていた音を若干にじませ、ピークを抑え耳に心地いいサウンドを得ることができます。アナログEQ、アナログコンソールなどもアナログテープほど顕著ではありませんが同じような効果があります。

このアナログテープの特性はマスタリングでそのまま応用できます。DAW内部のみで処理するMIX"In The Box"の音はクリーンだけど何かもの足らないと感じている方も多いのでは?そういうときにはマスタリング段階でもアナログ機材やテープレコーダーの持つサウンドのキャラクターを活かした音作りをすることで聴感上の音量感を大きく仕上げることができるのでぜひ体験しにきてください。
2013-7-23改訂


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