Saidera Mastering Blog

CDマスタリング、DSDレコーディング、ハイレゾ配信&ストリーミング。 サイデラ・マスタリングは、常に最新のテクノロジーとワークフローにより「伝わる音」の技術を提供します。

[]コンプの使い方(その4)「パラメーターの調整」


チーフ・エンジニアの森崎です。

マスタリングでのコンプは2ミックスにかけるトータルコンプ。トータルコンプの使いこなしは、音をつぶす、まとめる、迫力を出すよりも音符の長さのコントロールです。曲に合った自然なセッティングはグルーヴを引き出し、サウンドが大きく聴こえるようになります。その基本は「テンポに合ったアタックタイム、リリースタイムの設定」です。

まずはアタックタイムを遅めに設定する、これがポイントです。特にデジタルコンプでは反応が早いため、アタックタイムを遅くしないとアタックが出ないばかりか軽いサウンドになってしまいます。おおよそ30ms〜70ms。

リリースタイムは200ms〜500msを基本にしてみてください。長すぎると余韻の長いストリングスやコーラスで不自然なサウンドになりますので、聴き比べながら行ないます。

レシオは2.0:1〜4.0:1ぐらいの間で変化させてみて下さい。スレッショルドを一気に下げてしてしまうと音楽の抑揚が無くなるので、高めの設定からスタート。ちょっと強めのレシオでコンプ自体は軽めにかけるのがトータルコンプの使いこなしです。もちろん、音にキャラクターを付けたい場合はガッツリかけて下さい!ただしガッツリかけてもピークメーターで赤が点かないように。ヘッドマージンに余裕がある方が音が自然で厚みある上がりになるためです。

上記の方法はDAWのみで作業されている場合特に効果的です。一度お試しを。


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