[]アナログレコード用のマスタリング

チーフ・エンジニアの森崎です。
本日はアナログレコード用のマスタリングについてお話しします。CD用のマスタリングに比べアナログレコード用のマスタリングではいくつかの注意点があります。


1) 逆相成分が多いと針飛びを起こしやすい。
2) 低域成分が多い程溝の振幅が大きく溝の間隔を広く取る必要がある為、収録時間は短くなる。
3) 高域のピーク成分が多いとカッティング時にEQで削られてしまう事がある。
4) アナログレコードは内周(盤の後半)に行くほど高域が落ちて歪みやすくなる。

(マスタリングでの対策)
逆相成分についてはマスタリング時にオシロスコープを確認しながら作業します。低域については特に50Hz以下の成分が多い場合、CDと同じようなニュアンスで聴こえるよう適切なローカットの処理をします。高域のピーク成分で特に注意が必要なのがヴォーカルの子音の処理です。アナログレコードは曲順も重要なポイントです。音圧があるパンチのある曲は出来るだけ前半にしたほうが良い仕上がりになります。

サンプリング音源で似たような帯域を重ねて作ったキック、正弦波のようなベースの音には想像していなかった低域成分が存在する事があります。ローエンドとハイエンドを使いすぎない音作りがアナログレコード用マスタリングでは必要ですね。