[]DSDリマスタリング:Shigeru Matsuzaki 40th Anniversary All Time Best Old & New ~I’m a Singer~
チーフ・エンジニアの森崎です。
5月25日発売の松崎しげるさんの2枚組ベストアルバム「松崎しげる/Shigeru Matsuzaki All Time Best ”Old&New;”〜I’m a Singer〜」のマスタリングをやらせて頂きました。「愛のメモリー」「俺たちの朝」など往年の名曲から新録曲まで、実に35年にもわたるまさに「All Time Best」!ぜひみなさんCDを聴いてください。
マスタリングの作業では、オリジナル音源を活かしヴォーカルの処理を緻密行なうために素材はDSD2.8MHzにアップコンバートしてDSDマスタリングをしました。松崎さんからのリクエストは3つ。
「ヴォーカルがセンターでどっしりと聴こえるように。」
「Aメロの歌詞がはっきりと聴き取れるように。」
「サ行ではなくガ行を出して欲しい。」
このリクエストの答えるための手段としては、ボーカルが太くセンターに定位するようにDSDをプレイバックするDSDをレコーダーのKORG MR-2000Sにはアレグロの電源ケーブルを使用。さらに、音像を大きくするためとオケとボーカルの馴染みを良くするためにアナログコンプのPrismSound MLA-2を通しました。
松崎さんとは2009年のアルバム「Yes We Can!!」でもマスタリングをやらせていただきましたが、ご本人がすごく耳がいい。1100Hzと1110Hz、25Hzと26Hzの違いもすぐに分かるので音決めがとてもスムーズでした。松崎さんのような超一流のボーカリストの声は自分の声帯で自然に倍音成分を出す事が出来ます。「ガ行を出す」というのはまさにその倍音成分をしっかりと出すこと。
声質を決めるためのケーブルは次のような選択。オリジナル音源の声質ですでにしっかり「ガ行」が強調されているものはMLA-2からADコンバーターのPrismSound ADA8へのラインケーブルにSaidera Ai SD-9003ケーブルを使用し、声によりエッジ感を必要としている音源はアクロテック8Nケーブルを使用しました。
松崎さんのボーカルレコーディングのお話はとても勉強になりました。通常のレコーディングのようにマイクをスタンドに立て歌い難い時は、Shure SM58に手ぬぐいを巻いてハンドマイクでボーカルの音量を整えるそうです。「曲によっては口から1mぐらい話して歌う事もあります。そうすれば後でフェーダーでバランスを整えなくても大丈夫ですから。」と自身の歌声をコントロールするすごいテクニックです。
「ステージで歌っているような臨場感を」「ボーカルレコーディングの時のヘッドフォンで聴いた時の迫力を」アーティストの明確な目的を音作りに織り込む事が出来ました。時代ごとの声質、演奏、アレンジをぜひCDで体験してみて下さい。
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5月25日発売の松崎しげるさんの2枚組ベストアルバム「松崎しげる/Shigeru Matsuzaki All Time Best ”Old&New;”〜I’m a Singer〜」のマスタリングをやらせて頂きました。「愛のメモリー」「俺たちの朝」など往年の名曲から新録曲まで、実に35年にもわたるまさに「All Time Best」!ぜひみなさんCDを聴いてください。
マスタリングの作業では、オリジナル音源を活かしヴォーカルの処理を緻密行なうために素材はDSD2.8MHzにアップコンバートしてDSDマスタリングをしました。松崎さんからのリクエストは3つ。
「ヴォーカルがセンターでどっしりと聴こえるように。」
「Aメロの歌詞がはっきりと聴き取れるように。」
「サ行ではなくガ行を出して欲しい。」
このリクエストの答えるための手段としては、ボーカルが太くセンターに定位するようにDSDをプレイバックするDSDをレコーダーのKORG MR-2000Sにはアレグロの電源ケーブルを使用。さらに、音像を大きくするためとオケとボーカルの馴染みを良くするためにアナログコンプのPrismSound MLA-2を通しました。
松崎さんとは2009年のアルバム「Yes We Can!!」でもマスタリングをやらせていただきましたが、ご本人がすごく耳がいい。1100Hzと1110Hz、25Hzと26Hzの違いもすぐに分かるので音決めがとてもスムーズでした。松崎さんのような超一流のボーカリストの声は自分の声帯で自然に倍音成分を出す事が出来ます。「ガ行を出す」というのはまさにその倍音成分をしっかりと出すこと。
声質を決めるためのケーブルは次のような選択。オリジナル音源の声質ですでにしっかり「ガ行」が強調されているものはMLA-2からADコンバーターのPrismSound ADA8へのラインケーブルにSaidera Ai SD-9003ケーブルを使用し、声によりエッジ感を必要としている音源はアクロテック8Nケーブルを使用しました。
松崎さんのボーカルレコーディングのお話はとても勉強になりました。通常のレコーディングのようにマイクをスタンドに立て歌い難い時は、Shure SM58に手ぬぐいを巻いてハンドマイクでボーカルの音量を整えるそうです。「曲によっては口から1mぐらい話して歌う事もあります。そうすれば後でフェーダーでバランスを整えなくても大丈夫ですから。」と自身の歌声をコントロールするすごいテクニックです。
「ステージで歌っているような臨場感を」「ボーカルレコーディングの時のヘッドフォンで聴いた時の迫力を」アーティストの明確な目的を音作りに織り込む事が出来ました。時代ごとの声質、演奏、アレンジをぜひCDで体験してみて下さい。
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