[]理想の写真を撮るために

こんにちは。ライブレコーディング・エンジニアの西沢です。

録音の世界には、「ワンポイント」か「マルチ・マイク」かという論争があります。論争は言い過ぎですけれど、つまりはどちらの方法が良いのか、ということです。「ワンポイント」というのは、演奏空間のとある場所に1基のマイクロフォンを設置する方法。「マルチ・マイク」は、全体を捉えるメイン・マイクロフォンの他、例えば各楽器にマイクロフォンを設置し、それらをミックスします。

…でもこれは制作側のお話。リスナーにとっては、どうでもいいことですよね。私も、「結果よければどっちでもOK!」と思ってます。大切なのはマイクロフォンが多いか少ないかではなく、「音楽のバランス」と「音響のバランス」の両立にあるのです。

一般的に「ワンポイント」はマイクロフォンが少ない分、音の濁りも少なく、音響バランスに優れていると言われます。しかし、優れた音楽バランスを得るためには、ここぞという場所にマイクロフォンを設置しなければなりません。ともすると私は、「すみません、頭上にマイクを置かせてください」などとS席に座っているお客様にお願いしなくては…。ライブでは、なかなかこうは行きませんよね。

“ここぞという場所” は非常に限定されます。「ワンポイント」の難しさ(そして面白さ)は、例えばこんな写真が撮影できるポイントを演奏会場の中から探し出すことにも似ています。



「マルチ・マイク」は、マイクロフォンの本数が増えすぎると音も濁り扱いが難しいのですが、ある程度の本数ならば音楽のバランスを整えるのにとても有効な手段です。ダイヤモンド富士の写真で説明するならば、レンズを交換して理想の画角を追求したり、マイクロフォンの特性を利用して雲を目立たなくしたりできるのが「マルチ・マイク」ですね。

サイデラ・レコードのDSDライブレコーディングは、ステレオの場合「マイクロフォンは8本まで」が基本です。音の濁りは最小限、(濁りは毒ですが、 “かぶり” は薬になります)限られた本数のマイクロフォンで音楽を絶妙にバランスします。


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