Saidera Mastering Blog

CDマスタリング、DSDレコーディング、ハイレゾ配信&ストリーミング。 サイデラ・マスタリングは、常に最新のテクノロジーとワークフローにより「伝わる音」の技術を提供します。

[]EQの使い方(その6)「ハイを明るくするマスタリング」

チーフ・エンジニアの森崎です。

クラブミュージックのマスタリングで「ハイを上げてほしい」というリクエストがあります。このハイを上げるというのはただ高域をEQで持ち上げるだけでは解決しません。実際には聴感上の明るさが必要なんです。(僕の場合高域はだいたい4kHz以上の周波数ととらえています。)

1.どのようなアレンジで曲が構成されているのかの確認
2.聴感上で明るく聴こえるEQ

1.まずはどのようなアレンジで曲が構成されているのか?観察するようにじっくり聴きます=クリティカル・リスニング。例えばハウスの場合だったら、ハイハット、スネア、ボーカル、シンセなどが中心となって曲が構成されていますね。何をしているのかというと、EQのターゲットにする楽器を探っているのです。

2.聴感上で明るく聴こえるよう仕上げるには、「トップエンドまで伸びる倍音」「芯のある存在感のある高域」の両方が必要です。ハイハットの音は「チッ、チッ、チッ、チッ」より、「シッ、シッ、シッ、シッ」と聴こえる方がビートが立った明るいサウンドを得ることが出来ます。音の芯を出すにはクラップやスネアの輪郭をしっかり表現します。音のニュアンスは「トントントン」よ「タッタッタッ」と聴こえるように。このサウンドがクラブミュージックらしさを強調できます。

今回はあえて周波数を書きませんでした(笑)。皆さんご存知だと思いますが使用する機材によって周波数は同じでも出音のフィーリングは微妙に異なります。大切なことは自分の耳で聞いて心地いいサウンドに仕上げることです。上のイメージを参考にぜひ踊れるサウンドを作ってください!


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