Saidera Mastering Blog

CDマスタリング、DSDレコーディング、ハイレゾ配信&ストリーミング。 サイデラ・マスタリングは、常に最新のテクノロジーとワークフローにより「伝わる音」の技術を提供します。

[]低域の処理(その1)「キックとベースとボーカルと」

チーフエンジニアの森崎です。

低音をうまく処理することは、ジャンルを問わずボーカルを聴こえやすくするキーポイントです。そのポイントとは?
1.センターに定位する音をきちんと整理する
2.キックとベースのバランス

1.センターに定位させるのは「キック「ベース」「スネア」「ボーカル」など楽曲の主役となる音ばかりです。これらのサウンドをどんな再生システムでもバランス良く聴こえるように仕上げることが大切です。まず最初にボーカルとキック、ベースのバランスに注目しましょう。この低音楽器が大き過ぎるとボーカルが引っ込んで聴こえます。逆にボーカルを前に出したければ100Hzより低い帯域をシェルビングEQで0.5dB〜1.0dBマイナスします(もっと細かくレベル調整を施したほうがいいです)。このテクニックはとても効果的です。

2.ボーカルとキック、ベースのバランスが決まったら更にキックとベースのバランスを微調整します。キックのバランスが大きいことには比較的問題無いのですが、ベースが出過ぎているとボーカルが聴こえにくくなります。ベースはキックに比べ音符が長いのと、音程があるために特定の帯域でボーカルをマスクすることがあるからです。解決するにはローカット、シェルビングピーキングEQなどのテクニックを使って「曲のバランスが崩れずにベースが抑えられるポイント」を丹念に見つける必要があります。

EQで迷ってしまったらボーカルの歌詞の聴こえ方に注目してください。わずかな周波数の違いで声の輪郭がすっと浮かび上がるポイントがあります。そこがスイートスポットです。次回は「ローカット」についてより具体的なEQのテクニックを説明します。
2013-6-28改定


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