Saidera Mastering Blog

CDマスタリング、DSDレコーディング、ハイレゾ配信&ストリーミング。 サイデラ・マスタリングは、常に最新のテクノロジーとワークフローにより「伝わる音」の技術を提供します。

[]R&BのEQテクニック

チーフエンジニアの森崎です。

R&B;の音作りのポイントはこの4つ。
1.存在感のあるボーカル
2.抜けの良いコーラス
3.切れのあるクラップ
4.音像が大きく弾力のあるキック


1.存在感のあるボーカル
声の芯をしっかり出すことが大切です。600Hzでボリューム感を出し、2.5kHzで太さを強調。6.3kHzで子音の抜けを良くします。そして最後に1.0〜1.2kHzで輪郭を強調します。

2.抜けの良いコーラス
コーラスの基本成分は1のボーカルのEQで補えつつ、さらに16kHz辺りを少し強調して空気感を出すと抜けが良くなります。

3.切れのあるクラップ
サウンド全体の切れを出すのに200Hz〜500Hz辺りをカット。180Hzを強調し太さを出しボーカルにも関わる1.0〜1.2kHzを微調整します。この1kHz前後の帯域はスネア、クラップ、ボーカルの輪郭など重要な楽器の成分が存在する帯域です。

4.音像が大きく弾力のあるキック
R&B;のキックのサウンドは余韻が次の音符にかぶらないよう響きの緻密なコントロールが大切です。低域のレンジが伸びすぎている場合は25Hz前後からローカットし音をタイトにします。ボリューム感は100Hzから130Hz辺りで強調します。柔らかい質感に仕上げるために30Hz〜50Hzを強調する事もあります。そして最後に30Hz〜100Hz辺りを少しカットしてベースの透明感を出します。近い帯域を複雑にEQするのでEQは1台ではなく2台使った方がやりやすいと思います。


コンプ、リミッターはアタックタイムは速めで音が鈍らないようにしましょう。また、ソフトリミッターのみだとボリューム感は出ますがタイトさは表現できないのでリリースタイムの速いリミッターで補います。
皆さんが思っていたよりも低い周波数をEQしていたかと思いますがそこがポイントです。何度も書いていますが「100Hzから10kHz辺りの帯域で音作りをする」ことであらゆるシステムでバランス良く音楽を再生できることが可能になります。
まずはボーカルとキックに注目して音作りしてみて下さい。
2013-7-16改訂


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