Saidera Mastering Blog

CDマスタリング、DSDレコーディング、ハイレゾ配信&ストリーミング。 サイデラ・マスタリングは、常に最新のテクノロジーとワークフローにより「伝わる音」の技術を提供します。

[]ROCKのEQテクニック

チーフエンジニアの森崎です。ROCKのマスタリングのポイントは(ベテランのミキシングエンジニアの方なら、当たり前のテクニックとしてミキシングの段階でできがってるポイントではありますが)
1.バンドの一体感
2.演奏のスピード感
です。今回はこれをEQで表現するテクニックについて。低域、中域、高域に分けて音作りのポイントを書いていきます。

<低域>
まず最初は低域の音作りから。キックはサビでもしっかり聴こえるよう120Hzを強調してアタック感を出します。ベースは60Hz辺りを少しカットし透明感を出します。エレキギターは180Hz前後を強調すると厚みがでます。ベースラインはレベルを上げるのではなくキックとのかぶりを抑えるのがポイントです。ここまでが低域の音作りです。

<中域>
次に中域の音作り。600Hz〜800Hzを強調してバンド感をプラスしましょう。ギターが一番かっこ良く聴こえる帯域を探して強調してください。さらに1.0kHzも強めて刻み感・リズム感を出します。そして300Hz〜500Hz辺りをQを狭くして-1.0dBほど弱めて全体の抜けを良くします。この帯域をマイナスEQすると高域をEQせずに抜けを良くすることができます。

<高域>
低域、中域でしっかり音作りをすれば高域のEQは微調整で十分に効果があります。明るく仕上げるには4kHz〜8kHzをほんの少し強調します。

最後にキックがセンターでしっかり鳴り、サイドをギターが支えるように全体の音量、帯域を微調整します。タイトに仕上げたい場合はシェルビングEQでローエンド(25Hz以下の帯域)を緩やかに落とすのが効果的です。マイナスEQを上手に使えば高域のピークを出さずに音量を入れることが可能になります。

PS. ミックスでギターのPANを極端に振りすぎると音量を入れた時に歪みやすくなりますのでよく注意してください
2013-7-19改訂

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